この業界に戻ってそろそろ一年が経過しようとしている。
どこの現場もかわらないなという印象を受けている。
その中でどこの現場にもいるであろう「仙人」が生成される仕組みをメモしておく。
原因的なところ
- 難しいことをこなすIT技術的な能力が乏しい。
- 知識を体系化する能力がない。
- 納期が厳しい。
- クライアントが IT をカカオと同じ程度にしか考えていない。
誕生する仕組み
- 資料/仕組みを作る時間がない。
- 業務が忙しい。
- カウボーイ気質。
- 知識/経験重視になる。
- 資料を作っても陳腐化する。
- 歯を食い縛って耐えている人、外から呼ばれた人が一念発起で作成したりする。
- 作成された資料を誰もメンテしないし、使われない。「知識/経験重視」なので
- いろんな人がそれぞれの思いで作成し多様化する。
- 生きのこる人と、涅槃に入られるお方に分かれる。
- 生きのこった人はその道を極めることになる。
そして仙人が誕生する。
仙人を頂点とした世界のヒエラルキーは維持される。
- 仙人は仙人でいつづける。
- そして世界は仙人中心にまわる。
仙人誕生後の世界
- 仙人は自身がどうやって仙人になったのか説明できない。
- なろうとしてなったのではなく、知識/経験を蓄積したけだから。
- 人に教育出来ない。
- 「知識/経験を蓄積したけ」なのでそれは時間で解決するしかない。
- そもそもそれを理解できていない。
- 理解する能力がない/欠如している/成長過程において育成されていない。
- 「出来ない」を個人の精神論でしか語れない。
- 「説法」中心になる。
- 説明出来る自分に酔いしれるようになる。
- そこでの他者の存在が薄れていく。
- 理解できない他社が「馬鹿」に見え初める。
仙人のメリット
- 案外コストが安い。のではないか。
- 教育/仕組み化のコストを削減出来る。
- どのみに大した事していないし。
- 人一人を飼いならしておけば良いので。
- クライアントからの窓口が一本化される。
- 終身雇用制にぴったり。なので日本らしい。
仙人のデメリット
- 仙人の能力以上の組織にはならない。
- 仙人は多忙なので自身の能力開発がされない。
- 世代交代が難しい。
おわり
仙人になる人は頭のキレる賢い人が多いとおもう。 なので誰でも仙人になれるわけではないと思います。
ただ、そういう人はいろんな物を自分に寄せ、短いスパンでの利益を追い求める傾向が強いように感じます。(自身の評価を高めるのに効率が良い方法だと思います)
このサイクルは業務系システムの保守/運用の現場だけではなく、そこら中に溢れていると思う。 これは逃れられない事かもしれない。
けれどITはこれらを解決するための物ではないか。と強く思う。