ほんとのこと知りたいだけなのに。

夏休みはもうおわり。

業務系システムの保守/運用 で仙人が誕生する理由

この業界に戻ってそろそろ一年が経過しようとしている。

どこの現場もかわらないなという印象を受けている。

その中でどこの現場にもいるであろう「仙人」が生成される仕組みをメモしておく。

原因的なところ

  1. 難しいことをこなすIT技術的な能力が乏しい。
  2. 知識を体系化する能力がない。
  3. 納期が厳しい。
  4. クライアントが IT をカカオと同じ程度にしか考えていない。

誕生する仕組み

  1. 資料/仕組みを作る時間がない。
    • 業務が忙しい。
    • カウボーイ気質。
  2. 知識/経験重視になる。
  3. 資料を作っても陳腐化する。
    • 歯を食い縛って耐えている人、外から呼ばれた人が一念発起で作成したりする。
    • 作成された資料を誰もメンテしないし、使われない。「知識/経験重視」なので
    • いろんな人がそれぞれの思いで作成し多様化する。
  4. 生きのこる人と、涅槃に入られるお方に分かれる。
  5. 生きのこった人はその道を極めることになる。
  6. そして仙人が誕生する。

  7. 仙人を頂点とした世界のヒエラルキーは維持される。

  8. 仙人は仙人でいつづける。
  9. そして世界は仙人中心にまわる。

仙人誕生後の世界

  1. 仙人は自身がどうやって仙人になったのか説明できない。
    • なろうとしてなったのではなく、知識/経験を蓄積したけだから。
  2. 人に教育出来ない。
    • 「知識/経験を蓄積したけ」なのでそれは時間で解決するしかない。
    • そもそもそれを理解できていない。
    • 理解する能力がない/欠如している/成長過程において育成されていない。
  3. 「出来ない」を個人の精神論でしか語れない。
  4. 「説法」中心になる。
    • 説明出来る自分に酔いしれるようになる。
    • そこでの他者の存在が薄れていく。
    • 理解できない他社が「馬鹿」に見え初める。

仙人のメリット

  1. 案外コストが安い。のではないか。
    • 教育/仕組み化のコストを削減出来る。
    • どのみに大した事していないし。
    • 人一人を飼いならしておけば良いので。
  2. クライアントからの窓口が一本化される。
  3. 終身雇用制にぴったり。なので日本らしい。

仙人のデメリット

  1. 仙人の能力以上の組織にはならない。
  2. 仙人は多忙なので自身の能力開発がされない。
  3. 世代交代が難しい。

おわり

仙人になる人は頭のキレる賢い人が多いとおもう。 なので誰でも仙人になれるわけではないと思います。

ただ、そういう人はいろんな物を自分に寄せ、短いスパンでの利益を追い求める傾向が強いように感じます。(自身の評価を高めるのに効率が良い方法だと思います)

このサイクルは業務系システムの保守/運用の現場だけではなく、そこら中に溢れていると思う。 これは逃れられない事かもしれない。

けれどITはこれらを解決するための物ではないか。と強く思う。